「さて、君は私に追いつかれてしまったようだ。君はそのまま逃げてもいいし、諦めてもいい。どうする?」
「!?」
「振り向いても無駄だと、11月が言ってあるはずだ」
「う、後ろに立つな。どっか行け!」
「それが君の選択か? いいのかね、わたしが立ち去った次の瞬間に今年が終わ——」
「わーっ!」
posted at 12月1日 12:52:48
「君はそろそろ、わたしの三分の一を浪費しつつあることに気がつくはずだ」
「えっ」
「君はそれを無視してもいい」
「無視しなかったら?」
「前を見て進め。健闘を祈る」
「進まないから困ってんだよ。おまえ何しに来たんだ」
「君の一年に三十一日の猶予を与えにだ。必要なければ今すぐ——」
「わーっ!」
posted at 12月10日 14:55:38
「そろそろ君も気づくだろう、私がすでに半分しか残っていないことに」
「黙ってろ」
「逃げても無駄だ。私はつねに君の後ろにいる」
「怖ぇえよ」
「立ち去ってほしいかね?」
「同じ手を食うわけない」
「結構」
「……おい?」
「……」
「十二月?」
「大丈夫だ、ほぼ半分いる」
「なんか怖ぇよお前」
posted at 12月16日 17:53:56
「さあ、君は考えざるを得ないはずだ、私があと何日残っているかについて」
「今回は選択肢がないのか」
「ない」
「考えたくないんだが」
「諦めたま……え……」
「おい、十二月」
「私はもう、……三分の一、未満……だからな」
「わざとだろ! 考えたくないっていっただろぉぉぉ!」
posted at 12月21日 19:42:00
「さて……時とは残酷なもので、私を削り取って行ってしまう。こうして君と喋れるのも、あと僅かだろう」
「言うなよ」
「つまり、私は、もう……」
「……」
「……」
「十二月? もう喋る元気もないのか?」
「……」
「あと何日だ」
「ほぼ四日だ」
「そこだけ即答か! ってか喋れるじゃないか!」
posted at 12月27日 23:14:46
「いよいよ君は切羽詰まったようだ」
「わぁー」
「君は情けない声を出し、現実逃避をしようとした。この期に及んで、だ」
「……」
「最悪の選択肢だ」
「じゃあ、最善は」
「決めるのはいつも君だよ。私はただの概念でしかない。つまり、私の声に耳を傾けることも、いわゆる現実逃——」
「言うなー!」
posted at 12月29日 18:39:35
「君はそろそろ一月を出迎える準備をせねばと思いはじめる」
「思わないから、ずっといてくれ、十二月」
「いいのか」
「もちろんだよ!」
「では永遠に年末進行で、毎日が大掃除だ」
「やっぱり、さっさと行け」
「焦るな、まだ」
「ほぼ四分の一日ある」
「おめでとう、君はようやく現実を認識したようだ」
posted at 12月31日 17:44:33
twitterに投稿したものに、改行コードだけ入れて、多少読みやすくしました。